藏雲閣　～海賊窩～

まあ、見えるけど触られない相手がいる。





近くに見えるが、実は遠い。
まったく別の世界の人だって、自分も分かってるけど、
この気持ちは、日々に強くなり、
もうどうすれば良いのか分からなくなっちゃうくらいだ。

分からないから、
本当はどんな気持ちであるのも分からないでしょう…

迷いとともに、不安も



まあ、未来は近くなれば良いんじゃないと自分にきいている。
いい友達になれば良いでしょうねっと、
何回も何回も自分に言う。
そうしないと、辛くて辛くて悲しくて切なくて…



もう、夢だけじゃない。
けど、真実でもない。


ただ



ただ





貴方は近くにいる。
笑っている、話している、声が聞こえる、全身がみえる。




ただ



ただ




薬指にしている指輪を見れば、
貴方に『おめでとう』も言いたいが、
なんとなくも、泣きたくなる。






やっぱり夢だ。



違う！





何時か何時か、何時か何時か、

きっと！

きっと！




叶う。





『よろしくお願い致します、センパイ』　と、貴方に言うようになる。





その時、近くて見えるが、
多分もう、今より、

辛くなくて辛くなくて悲しくなくて切なくなくて、
一番良い笑顔を

貴方に見せる。